人間と生態系 5
経済的に有効と期待されている人造湖プロジェクトでさえも、水没者の補償のために別な手段を必要としたり、立ち退き費用が不平等だったりして、分配効果の点で大きな不公平を含んでいるかもしれません。
どのような事情であれ、人造湖の建設は、まえもってそれ以外の代替案の可能性を検討することなしには是認してはなりません。
両者を適切に比較するためには、おこりうる効果を評価する科学知識が必要とされます。
これらの効果は、社会的・経済的根拠から、また人間関係から判断され、最終的には政治的に決定されます。
人造湖建設の影響は・・・
1.下流域
2.水や電力を消費する遠隔地域
3.上流域
4.非異常に大きい貯水池の場合には、国民の政治・経済生活全体、および
5.貯水池そのものと周辺の陸域
・・・にわたっています。
人造湖生態系を作り出すのは、まず第一に生物群衆、社会・文化的集団およびこの両者がともに働きかける場である非生物環境と呼ばれるものへの影響です。
その影響を評価しても、水管理の影響の一側面を検討したことにしかなりません。