開発への課題 8
供与対象分野は、インフラ整備に重点が置かれています。
同国の目覚ましい発展の基盤となっている直接投資を誘導する上での重要な役割を果たしてきました。
特に電力、ガス分野に対しては、対マレーシア円借款の51.8%が供与されており、それに運輸部門(20.1%)が続いています。
近年では、マレーシア政府が財政支出を抑えるべくインフラ整備を民活によって推進する基本方針を立ててきたこと。
また、為替リスク回避の観点から国内資金を重視してきたこと等により、1995年以降マレーシア政府から円借款の要請はなされていません。
しかし、通貨危機の影響で次世代に向けてのインフラ整備や人材育成など、マレーシアが重要視する開発分野で、民間資金の導入が困難となり、財政支出削減の影響がでてきています。
このことから、円借款のような譲許性が高い長期的な資金の役割を見直す動きがあるでしょう。
なお、OECFは1992年5月に人材育成の分野で、理工系の留学生の日本への派遣を対象とした「高等教育基金借款」(HigherEducationLoanFundProject:HELP)に対する借款を供与しています。
97年12月末までに、3期にわたり、日本への約220名の工理系留学生の派遣を支援、マレーシアの次世代を担う人材の育成に寄与しています。